植物画入門知識復刻リニューアル(1)

 

IMG_0609ボクのテキスト「植物画の基礎・塗り方と表現の基本」ですが、コロナによる家籠りの余波でしょうか、少しずつ出る数が増えているのです。そこで演習型のテキストでは書けなかった演習以前の予備知識みたいなことを何回か書こうと考えました。
ただ、この辺りのことは実はもう、、2013年のブログ開始間もない頃からシリーズで一度扱ってきてはいるのです。

とはいえ、新しい方に限らず古い読者にとっても、数百回前の記事を索引もナシに掘り起こすのは大変だろうと、第一次復刻シリーズを始める気になりました。

まず、入手した絵具やパレットはどう扱うか。入門者の多くが、絵具など文房具屋さんで20色前後のセット組を買ってくれば済むだろう、と考えています。でもダメです。セット組は、小・中・高校生が学校で図画工作や美術の授業を受ける中で、静物画・人物画・風景画など描くために、きわめて一般的な色合いをセット組したもので、植物画には不要の色や欠落した色などがあります。だからバラで、必要な色だけを買い集めなければなりません。じゃ、何と何と何の色……? 実はこれが問題です。

例えば葉や花を塗る緑や赤の系統は多めにそろえ、空や水を塗る青系統はなくてもいい…
…くらいは想像できても、つまり必要な色はどれとどれだ!が決まらない。もし教室など、どなたかが指導される場であれば、その先生のお考えやお好みで「基本色」は決まりますが、もともと一般的な基本色などはありませんから、教室の先生ご指名の絵具でも、他の先生から見れば独断と偏見とみなされるかも……。上の写真のメーカーの場合、透明水彩絵具で108余りのラインナップですから。で、次回以後、ボクの独断と偏見の基本色のリストを、理由や根拠ともどもご紹介しようと思います。

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植物画の、避けては通れない技術――ボカシ

IMG_0802IMG_0668一般の水彩画と細密画である植物画は、技術的には地続きで、用具ともども本質的には何も変わると
ころはありません。しかし地続きとは言え平坦ではなく、段差、勾配があります。今回は「ボカシ(グラデーション)」を取り上げます。ボカシとは、例えばリンゴを描く場合、光が当たる片側から一番奥まった反対側にかけて、「赤」という色とは別に、明るさから暗さに至る「だんだん」とか「少しずつ」とか表現される明暗の変化があります。これの描写技術がボカシです。
またリンゴの場合、表皮には明暗とはまったく別の、色の変化もあるかもしれません。表皮の黄緑色を帯びた部分から深く色づいた赤い部分にいたる途中、「少しずつ」「だんだん」「次第に」)緑の色はアップルグリーンからクリムソンに向かって変化し続けます。
もちろん普通の水彩画でも同じことです。リンゴに限らず、細い花の茎から葉の葉脈と葉脈との間まで、目に見える世界は陰と影で半分ずつ占められ、わずかな曲面でもあればすべて「だんだん」「少しずつ」……変わる……ボカシ表現が必要になります。
ただ、普通の水彩絵画と細密画である植物画とではかなり異なっています。描く対象の大きさ、広大・狭小さに応じて描く明暗、色の移ろいも、求められる大胆さ、繊細さという点で変わってきます。だからそれに応じた表現技術もあるわけで、植物画の場合は、この「ボカシ」習得のところで初心者は足踏みし、少なからず挫折も見られるのです。
ところで、名の知られた教室や植物画指導団体から私の教室に来られた入会者の中に、往々にして「え? ボカシ……って、何ですかそれ」とか、「前のところ、1年少しいたんですが、それ初めて聞きました」など、信じがたい状況が存在するのです。まるでボカシについては、技術事項としては何も教えてはいないかの如くなのです。とても不思議なのです。なぜでしょう。ただ、ボカシの説明は簡単なのですが、この技術の伝達はとても説明しにくいのは事実です……が。

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もう、先生なんか……。

先日「6月から教室再開といったけど、9月まで延期」の報を、全生徒さんに出しました。いくつもの返事が返ってきた中に、エ~ッ!というのがありました。相互に音信が途絶えて1/4年(!)……と思っていたらとんでもない。「教室仲間でラインのグループを作っておしゃべりをし、励まし合って……植物画の作品が仕上がるとそれぞれラインに載せて見せ合い、結局24~5点を超える数でアルバムを……」。そんなお便りが生徒さんから。25点……? アルバム……? 誰が……?。クラスは十名です。普段なら、一枚仕上げるのに各人平均3~4ヶ月でしょうか。それが3ヶ月足らずで一人平均2枚半! 第一、ラインって何だ? 「あの~、家にいたまま、絵や言葉をグループでやり取り……」。 いえ、「ライン」は最近よく耳にする言葉ではありました……が、そもそも画用紙が空を飛をぶとは思わなかった。 しかしそんなことより、心配です。ボクが9月に教室に出て行ったら一同顔を見合わせて「アラ、出てきた」「エ~ッ? もう先生なんて……」「要らない、要らない!」。いや冗談はともかく、想像だにしなかった素晴らしいい話に、ここ数カ月の鬱屈が本当にスカッとしたような気分になりました。

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【SHOJI植物画】自学独習サポート、大改訂しました

自学独習サポートですが、昨年春にスタートしてから一年余り、家内工業的な印刷・製本なのに思ったより高いご関心をいただき、一貫して月平均2件ずつのお求めをいただいてきたのですが、4月これ、昨年春にスタートしてから一年余り、家内工業的な印刷・製本なのに思ったより高いご関心をいただき、平均月2件ずつのお求めをいただいてきたものです。しかし4月中旬以後、受注が途切れました。そこで、この新コロナ休暇を使って改訂に挑んだのです。
実はお納めしたお客様からは予想を超える評価をいただき、また別の方々からは、お送りしたテキストによる学びの成果として、初心者とは思えない作品コピーもお送りいただきました。ところが同時に、一度はご購入をご検討いただきながら叶わず、代わりにご意見・ご不満が届けられた例もあるのです。

で、改訂の1番は、旧称「模写テキスト A課題編・B解説編」。これを「植物画の基礎(塗り方と表現の基本)」と改名しました。構成・内容は変わりません。「模写」の呼称がややこしかったのです。
①植物画の基礎「塗り方と表現の基本」……このテキストは、初級入門者向けに用意した一冊(セット)です。だから「基礎」であり「基本」なのです。 
「上手に描けるようになりたい」というお気持ちと、一通りのお道具さえお持ちであれば、傍らからそのままお手伝いできるテキストです。課題編・解説編・必要な道具のリスト、つまり3分冊一セット一つだけです。植物画には、描き方・塗り方をお手助けする基本のテキスト一つあれば大丈夫、と思うからです。後は、お力に応じてひたすら「描く」のです。一セット全3,000円です。

改訂の2番は、旧称「植物画模写用作品集」。実は当初、総合的に一冊だけと考えたのですが、「自分の力に適切かどうか判らない」という複数の疑問が届きました。で、これを②「植物画模写用作品集」とし、初級・中級・上級の三段階に分けました。理論より、その時その時のお力に応じてひたすら描いていただきたいからです。
②-「~模写用~初級」……絵具と筆と水の扱いに慣れた段階の方、あるいは上の「塗り方と表現の基本」修了かそれと同等の方。作品数12ページ。
②-「~模写用~中級」……力をつけ、伸び始めた段階の方。作品数は14ページ、18点、解説3ページです。
②-「~模写用~上級」……展覧会・公募展・コンクールなどへの出品を目指し、あるいは応募を試みている方。
これらはもちろん条件でも何でもなく、ただの目安です。初級・中級・上級とも、それぞれ3,000円です。

③メールによるQ&Aで、無料・無制限です。これは、事後にご改めてご了解をいただき、匿名でブログ掲載を考えています。知識と技術の共有を求めて……です。

これらの他、お申込みとご入金の方法についてもチョコッと替えました。それも含め、このブログ最上部、右ハミ出し部分のバナー、あるいはホームページ「勝治誠ボタニカルアート・アーカイブス」の最終ページ〈植物画の独学サポート〉をご覧ください。

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PC音痴の苦闘……泣きたいのです

去る三月、パソコンを新調しました。しかし自分で撮った写真をブログに載せるのは今s-IMG_0111回が初めてです。いや、4月の記事にもずいぶん写真は載せているのですが、それらは以前すでに料理してあって、あとはお皿に乗せるだけの用意がしてあった以前写真。今日のは、まず描いたのが昨日。だから用意も構えも何もできずに、今、本番。ところが前のパソコンと違って動きが全くエトランジェ。第一、周囲の茶色は、これ、何だ! ま、勘弁してください。第一このパソコンには、写真のSDカードを突っ込む穴もない。それを知らされて、初めて聞いたスロットを買ってきた。つまりSDカードを突っ込む穴がないから、その穴を買いに行ってきて、昨日描いて撮影した「絵」を、やっとモニター画面で見て、じゃ、これを記事にしようと考えた。まず映っている絵。ネギです。冷蔵庫に入っていたほとんど端切れのネギの、根の部分を切り取って、水を入れたコップに刺しておいたのです。それが十日ほどでここまで育った。思い立って描くことは描いたのですが、だいたい動機も何もただ衝動みたいなものですから、本気になれない。地面もネギ肌もあばただらけ、第一ネギ坊主みたいなのは何なんでしょう。もちろん花を咲かせるような身分ではないから、似てはいるけれど、花なんか咲くわけがない。今日の記事は、たまたまできてしまった衝動の結果ということで、失礼します。あ、水は土に替えておきました。

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