ボクは「自学独習サポート」と銘打って、植物画愛好家のお手助けをするべく、いくつかのテキスト類を発行しています。この記事の右枠外上にあるバナー、またはボクのホームページ「ボタニカルアート・アーカイブス」をクリックしてください。「植物画の基礎—塗り方と表現の基本」と「植物画・模写用作品集(初・中・上各級)」で、手刷り・簡易ファスナー止めの手作りです。当初はどのぐらいの要望が寄せられるのか、へへ、0だったりだとなァ……ま、向こう3年間で30は、などと考えていました。ところが2.5年を経た昨日、50部目を発送するに至ったのです。ブログが休稿に入ってから逆に注文増の気配が強まった感じです。
で、今日書こうとしていることは、最初の数行はご購入いただいた各位のご感想、つまり宣伝です。それに言い訳をちょっぴり。でその後は、内容についてのちょっとしたご説明……「植物画の描き方」の類はかなり出版されているのですが、演習テキスト関係は本当に少ない、ほとんどないに等しいもので、だから、ご注文をいただくごとにご説明を添える必要を感じてきたのです。
テキスト「…基礎と基本」は、過去20年にわたり、七つの教室と市や県が企画する講座などで教えてきた経験を通し、何度も改訂してきたのですが、その教え方の内容や教材については、「教室では教えられたことのない事柄がいっぱい……」「課題の演習を通じて、前からの疑問が解消し、ネックになっていた技術的な問題が克服された」などのご感想をいただくことが多く、自信を深めているところです。
また同時に「質素な手作りのクセに3千円?」という影の声も想像するのですが、手造りだからこそ3千円なのです。それにメール経由のご質問は無制限無料、つまりお教室のお月謝ならほぼ半月分ほどの額であることもお考えいただきたいです。
上は、「植物画の基礎—塗り方と表現の基本」のことでした。次は「模写用作品集」についてのお知らせです。過去さまざまのコンクールや展覧会、個展などに出品してきた作品をバラし、学習者のお力に合わせて植物ごとにグレード付けして再構成したもの(コピー)で、十余ページ20余点のモデルが提示されます。だから、初心者向けとはいえ決して簡易、単純なものではなく、プロとして手抜きナシのれっきとして作品群です。コピーとは言え現実の作品集だから、ページ数は薄くても3千円。加えて詳細な解説や手ほどきもなく、ただ短い要点チェックを付して「さ、どうぞ」という感じです。目前に突き付けられた挑戦状にも例えられるでしょうか。
これは、基礎で学んだご自分のお力を100%捻出し、なお足りないところを知らされ、その部分は七転八倒して考えて試み……という。本当のクリエイティブな取り組みが期待されているのです。
そこでお願いです。もともと一般絵画の世界では、先進の画家の絵を本気で模写する鍛錬法が、後進の練習の中心の一つになっています。だから、これに取り組む場合も、本気で細部にこだわり、詳細を写し取るという姿勢が必要です。自分なりの解釈描写、手数省略などはお控えください。仏教における写経のように、です。「模写」するということはそういうことなのです。なお、一つの作品に向かいはしても、その一部を区切り、そこに集中する……ということは一般的に行われています。 以 上
明日からまた、ブログは休稿します。