何度も目にしながら、見過ごしていました


下のイラストは、双方ともイチゴの葉です。イチゴにもいろいろありますが、これは一番普通のイチゴ、つまりオランダイチゴです。厳密にいえば「イチゴ」は、キイチゴ、ヘビイチゴなどの総称で、栽培され、一般に食用として供されるものは標準和名「オランダイチゴ」s-IMG_2822なのです。

ところで今回問題にするのはその葉です。葉は複葉で、小葉3枚が1セットなのですが、これがプランターなどにワ~ッと茂っていると細かい所には注意が届かず、通り一遍の見た目で描いてしまいます。

ボクも、何度も目にしs-IMG_2823ながらその形はイラストのAのようだと思い込んでいました。ところが最近、ある生徒さんが鉢を持ち込んで描いていたイチゴですが、そろそろ終わりに近づく頃、オヤ……と気が付いたのです。3枚セットの外側の葉2枚の外縁は思い込み通りなのですが、小葉が相互に隣り合う部分の縁がイラストBのようにすぼまり、肋骨のような副脈も、すぼまった縁に沿ってほぼ真っすぐに伸びているのです。その鉢に茂る葉のすべてがそうでした。

帰宅していろいろ調べたのですが、過去、記録として取っておいた生徒さんたちの作品は、あいまいなものを除けばすべてボクの思い込みと同じ。で、図鑑や園芸書に総当たりしてみたのですが、これが判りにくい。ほとんどが葉ではなく実の提示が中心です。葉なら、手の指を開いて前面に突き出したような写真が数枚欲しいのですが、そんなのはない。錯綜する小葉は輪郭が判別しにくく、何とも云い切れないのです。以後、スーパーに行く度に園芸品売り場を覗いてみるのですが、シーズンオフに入ったのでしょうか、商品が見当たらない。

たとえばイラストAとイラストBの葉はそれぞれに正しいのだが、種類が異なる……ということだって考えられます。いや、イラストAのような葉は実際にはないのであって、イチゴの葉は全部イラストBのタイプなのだ……となると、これはちょっと大変です。教室開設以来16年、ボクは先生ヅラをして大勢の生徒さんの「イチゴ」を指導しながら、一体何をやってきたのでしょう。BであるものをAのように描いたのでは「植物画」にはならないのです。来季はシーズン入りと同時に園芸センターなどを回って、とにかくこれに一番で決着を着けなければ収まらなくなりました。

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