ルミナス系(蛍光色)絵具の使い方(先回の解決策)


光を受けて明るく輝くように咲き誇る花……。しかしその輝く色を再現しようと勇躍筆を執って色を作っても、似た色ならともかくあの輝きが出せない。

こんなときにルミナス系の色は、明るい輝きを思わせる色合いで心惹かれます。

現在蛍光顔料を含むルミナス系の色は、ホルベイン(透明水彩)を例にとれば、オペラ、ブライトローズ、ブライトヴァイオレットの3色です。

しかしこれらには、画用紙への定着性が低いという致命的な欠点がありました。花弁を描き、そこに陰影を着けようとすると、上塗りの色に伴う筆と水が、下に塗られた蛍光色を擦り取ってしまうのです。

この辺りのことは前回に詳しく述べました。以下は解決策です。s-IMG_3021

蛍光色に別の色を重ね塗りする場合は、重ね塗りしたい色を、上塗りではなく下塗りとして使うのです。つまり花の塗りに入るとき花弁の色は後に回し、先ず白い画用紙に陰影の暗色を塗ります。

これはグリザイユ(仏)と呼ばれ、イラストレーションではない純粋絵画(芸術絵画・美術絵画)の方では普通に使われる技法です。畑の中に点在する納屋や家屋など直線的な対象を塗るなら「影だけ先に……」と言われても慌てるほどのこともないのですが、捉えどころという点ではまことに頼りない植物体の、さらに陰影だけとなると、技術的にも慣れが必要です。

イラストの左半分は、先に蛍光色のオペラを塗りましたから、上に陰影を着ける際に下塗り部分を剥がし、傷付け、修正し……陰影部分も繰り返し色を着けるなど、これでは使えないと思うほど汚くなりました。

右半分は。先に暗色を塗りました。だからその段階で修正も十分でき、上には一度塗り重ねるだけですから、その後の面倒もありません。

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