植物の誕生……近代科学による説明


ここで解明に使われる学問は「地質学」(地層とか化石とか)、「古生物学」(恐竜とか、それよりず~っと古い三葉虫やアメーバとか)、「地球古環境学」(そんな学問分野がちゃんとあるんですねえ)など。

で、植物です。植物はこの地上にどのように出現して進化し……。ところがその探索は、最初から挫折しました。植物も動物も、まだ分かれていない時代のことで、まず最初は地球における「生命(全体)の誕生」というところから始めないとダメなようなのです。

さて、地球の最初、です。今から約46億年前に地球が生まれ、10億年ほどを経て地表が冷え始めると、海水中に原始的な単細胞生物が生じました。

これら原始的な単細胞生物は……、

①嫌気性(酸素ではなく二酸化炭素を呼吸する)でした ⇒ 当時の地球の大気に酸素は含まれていませんでした。生命を産み出した材料にも、二酸化炭素(炭酸ガス)が使われたと想像されます。つまり最初の地上は炭酸ガスのパラダイス、生命らしきものの体も、呼吸するものもみ~んな炭酸ガス(!)だったのです。

②これらの生物は海中を漂う有機物を摂取していました ⇒ 生命誕生以前の海ですから、本来生物に由来する有機物は量的に限りがあり、生物の増加とともに枯渇していく恐れがありました。

③原初の海の生物は陸に上がることはできませんでした ⇒ 地表には現在のようなオゾン層が存在しなかったので、太陽光線に含まれる紫外線から身を護るため、水中生活を続けるほかに道はなかったのです。

しかしその後数億年ほどして、極微の大きさながら別の生命が誕生しました。藍藻類(シアノバクテリア)です。この生物は葉緑素を持ち、太陽光線と、地表に充満していた二酸化炭素とから酸素を産み出す(光合成)作業を開始したのです。

【光合成って……】光合成色素(葉緑素など)を持つ植物などが、光エネルギー(太陽光とか)を使って、水と空気中の二酸化炭素から炭水化物(ショ糖やデンプンなどの糖類)を合成し、植物体に蓄える。さらにその過程(水の分解)で酸素を発生させ、空気中に放出する。つまり、かつては「炭酸同化作用」と呼ばれていたもので、今の世界の植物がやっていることと同じです。

だとすると、これ(シアノバクテリア)って、「植物!」と言い切ってしまっていいのかどうかわかりませんが、少なくとも植物の始祖ですよね、葉緑素を持っていて光合成をおこない、糖を蓄え、酸素をどんどん放出するんですから。

シアノバクテリアの後を追って進化した別の植物祖先ともども、この光合成「革命」は力を増し、革命の余波は上の①②③に大きな影響を及ぼしました。つまり……、

①新生物が放出する酸素が大気中に拡散し、嫌気生物を絶滅に追いやった。代わりに、好気性(空気、つまり酸素を呼吸する……私たちには当たり前のこと)である現在の生物が発展する素地が作られた。

②貧弱だった有機物の海に、糖・デンプンなどの有機物が増加し、新たな生命の増加と発展に道を拓(ひら)いた。

③大気中に酸素が拡散・充満すると、紫外線の作用により酸素からオゾンが生成され、結局上空約2050㎞の領域にオゾン層が形成された。今まで生物の陸上進出を阻んでいた紫外線の直射が、これで解決した。このオゾン層に現在穴が開いてしまって、また危険な状態に向かっているのだとか……しかしこれは、ここでは別の話。

こうして生物……あ、ここから先は、植物に絞ってお話を進めます……の陸上進出の準備が整い、植物は以後、わが世の春を謳歌することになるのです。

すいません。次回、あと一回、ボクたちが普通描く「植物の誕生(最終回)……植物の進化」ジャジャー……あ、すいません、よろしく、後一回だけ……。

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