デッサン100題……002

s-IMG_31558月末に、「デッサン100題……001」を載せたのですが、総体として不人気であることを知って、「002」以降は少し手控えていました。モデルを見て即刻、適当な辺りから細部を描き始めていた方々にとっては、あまりにも回りくどい順序に嫌気が刺したのかもしれません。しかし「適当な辺りからすぐ…細かく」描き始めてしまうと、結局途中からバランスも形もツジツマもズレはじめ、描いたり消したり、結局「最初はどこから始めるべきなのだろう?」と必ずなるはずです。で、前回に懲りることなく、今回「100題……002」です。

なお、実際には画用鉛筆/シャープペンシルを使うのは当然ですが、イラスト写真では明瞭さを確保するため、やむなくペンで補筆しています。

①ダイコンです。「こんなモノ、普通描かない」。でも、デッサンの初歩のお勉強には最適なのです。床に転がしてある状態であることや、胴体右側の明るい反射などには目をつぶり、とにかく「形/フォルム」だけに目を止めて追いかけます。形としては一番単純なものですが、「いきなり適当な辺りから細部を……」はアリません。s-IMG_0060

②ダイコン本体の軸線を設定します。本体の傾きに添う平面上(見かけ)の中央軸、これが基本の基本です。斜めの線一本です。

③全体像の上端(葉の切断部分)、および本体の上下と、太さを仮定する側線を設定します。「太さを仮定する側線」は、実際の「形」を示す「線」ではありません。葉の切断部分と本体の上下を示す線は、軸線に垂直に(直角に交叉するように)引きます。s-IMG_0061

④「仮定した側線」に沿って現実の「形」をデッサンします。「太さを仮定する側線」なしで本体の形を描けば、左にわずかに湾曲する大根の「曲がり」は、必ず大きくなりすぎます。

イラストでは、頭部の葉の部分にも手を付けていますが、順序は、本体の「形」の決定が先です。s-IMG_0062

以上ですが、幾何のお勉強なら「補助線」と呼ぶ仮の線は、きちんと物差しで測定します。その測り方は、201310月2日に載せてありますが、次回(21日)、これを再録しようと思います。さらに、過去に取り上げたわずかな数の「デッサンのやり方」も、その後に続けて再録するつもりです。

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ブログ過去帳(4)

ケガをしました。湧き水が地面凹部の縁を乗り越えて岩肌を舐めるように走る辺りに飛び移ったのですが、清らかな水はヌメリになったコケの上をヒタヒタに流れていたのです。無意識ながら辛うじて構えた右手のひらが、体重を支えて岩に叩きつけられ、そのまま手首ともども使用不能になりました。四日目、サポーターから出ている指先だけでようやくPCのキーを打てるまでに快復した次第です。

で、ブログ過去帳、その(4)、2015年前半(1月~6月)19編です。

「~過去なにがしかのお役に立てるん帳」は、過去のブログ記事から雑記事を除き、なにがしかのお役にも立てるように植物画に焦点を絞ったものを選んだものです。(3)の掲載は、本年8月13日でした。

0105】ピラカンサ、発展…… 【0125】添え描き(判りますか)の失敗、描き直し 【0210】植物分類学の「今」 【0215】教室展、生徒作品ネットで大公開(1) 【0225】教室展、生徒作品ネット公開(Ⅱ) 【0310】デッサン実習 花のデッサン(1) 【0315】デッサン終了から「絵」の完成まで 【0330】多分「カワヅザクラ」……を描きました 【0410】陰影を描いて生命を吹き込む……球体のモデル 【0420】変なの描いちゃいました……草の実ドライフラワー 【0425】描く植物の選択と難易度(1) 【0430】描く植物の選択と難易度(2)……鉢花は難しい。なぜ? 【0520】ポスカ……これ、使えます 【0530】ピラカンサ、逃げる! 【0605】自然観察散歩、しました……「上手・下手」より大切なこと 【0610】デッサン段階で「立体視」は邪魔?……平面視テスト 【0620】ピラカンサ……その後 【0625】アジサイには“ミョウバン”が効く……実験しました 【0630】ムラサキツユクサを描きました……ところで……

では、次回までさようなら。

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俄然、大忙しです。

今、ボクは大忙しです。ここ2~3年、クラス単位の小規模な展覧会は開かれましたが、教室全体の発表展示会は中断していました。それを、夏の終わりのある日、突然「やらなきゃ!」と思い付いたのです。

中断の理由は、実働隊の骨になる男子生徒数が激減したことも一つなのですが、もう一つあります。

過去数回使ってきた市営のギャラリー……、ここを借りるには規定に添うポスターを用意しなければならないのですが、これがまた50㌢から2㍍を超える規模のヤツを8枚! ポスター作りは私の仕事でしたから、会期が終わって緊張が解けたころに疲れが出始め、数日は寄る年波を恨んで……、いや、ま、しかし、数十名の生徒さんを擁しながら3年近くも展示会を開かないというのは問題じゃないかと、突然思い至ったのです。

で、ある教室にそんな思いを伝え、サグリを入れてみると「待ってました!」に近い反応なのです。「でもねえ、あれだけのポスター作るの、大変なんだぜ~」とつい漏らした弱音にも、即返で解決策が示されました。「ギャラリー替えましょう。ボーノ!」「伊勢丹がなくなるから、あのギャラリーはダメッ!」。

駅から真正面の伊勢丹に隣接していた市営の「あのギャラリー」は場所の説明も楽だったし、デパートに向かう人波も、展覧会「ご案内」の一助になっているかのようでした。しかしこの秋、これが閉店……いえギャラリーではなく伊勢丹の方……が、です。29年間のご愛顧……、いや、話がソレました、ボーノ、これは同じ相模大野という町の、むしろ駅からなら伊勢丹より至近の距離に近年開発された新しい繁華街の一角「ボーノ地区」。街全体が一つの巨大な商業ビルの化け物のような施設に生まれ変わったのです。中には市営の貸しギャラリーも入っていて、こちらならポスターの規定も……ゆるいんでしょうか、これはまだ不明ですが、しかし希望はないとも限りません。

そんな訳で、今、ボクは大忙しなのです。え? 会期? 年明けです。いえ、ちょっと遅く、3月の下旬……。え? 時間はたっぷり? いえいえいえ、忙しい、忙しい。

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ホキ美術館、見てきました

s-IMG_0052s-IMG_0053 s-IMG_0055昨日、朝も早発ちでスーパーリアリズム絵画の「ホキ美術館」(千葉市緑区。最寄り駅はJR外房線「土気」)へ行ってきました。朝7時半に家を出て、バスやJR数本を乗り継ぎ、実に4時間かけて到着しました。東京駅での乗り換えには10分を要し、日本は広い!と感じた次第です。東京湾を東半分またぐだけで4時間ですから。早い朝ご飯を食べて出て 、着いたときに昼ご飯を食べて見学開始です。

館のカタログには「リアルを超えた絵画―超写実(画)」とありました。ジャンルの名称はまだあんていしていない(ボクのブログでは8月20日掲載分で触れています)のでしょう。当日館で購入した書籍にはおとなしく「写実絵画」とありました。

イラスト写真①と②は美術館の建物。そのユニークさで、これ自体も「売り」の一つのようです。

写真③は、そこに載る絵3枚ともに油彩画です。パンフレットには「息をのむ」「リアルを超えた絵画」「ツヤもシワも光りのゆらぎも、描いています」などの文字が踊っています。

館内の解説パネルを通して学んだことですが、19世紀前半に写真が生まれ、次第に技術も進んで実用分野が広がると、物事の「記録」ということでは「絵画」の出る幕はほとんど無くなりました。写真が生まれるまでの絵画は、大昔から100年前までず~っと、「リアリズム絵画」「写実絵画」一辺倒で、それだけが「絵」だったのですから。

だから、ヨーロッパを例に取れば聖書の内容に即した歴史絵画、それと肖像画がほとんどで、風景画とか静物画とかは無いも同然だったのです。

「じゃ、俺たちはこれからどうすりゃいいんだ」(このブログ2014.4.25)という、画家や画工の呟きが聞こえるような感じがします。当時多くの画家が写真技術者に転向したそうです。

ボクたちは、「写真と絵とは違うんだから、写真にはできない絵を描けばいいじゃんか」となりますが、それは写真出現以後、煩悶や絶望を経て彼らが産み出したさまざまの「絵」が、現在ボクたちの前にあるからこそ言えるセリフなのです。

印象派から、ゴッホやゴーギャンなど後期印象派の橋渡しを得て生まれた前衛絵画など、現在眼前に広がる万華鏡のような絵画の海……、これらは昔はなかった、というより想像したり考えたりする人もいなかった。いたとしても、そんなものは「絵」ではなかった……狂った人の衝動の結果……のように受け取られるものに過ぎなかったのでしょう、きっと。

で、当時、つまり写真が生まれる以前の「絵」……「写実……」などの形容詞も要らないただの「絵」の世界で、地球の広がりとともに当然のように誕生した博物画、植物画が、美術絵画の世界のヤッサモッサを尻目に変わることなく続いていて、今、100年ぶりに復帰して世界や日本のあちこちに顔を出し、ホキ美術館など専門施設もできはじめた「絵」を横目で見やり、「あら、そう? 今まで何してたの?」……ということなの……です……いや、そうなんでしょうか。

ボクたちは描きながら「ボクたちが描いているこれこそ、これだけが……細密画……」と考えていますが、いや、昔はみんなこれが「絵」だったのですよ……な~んて言われるのでしょうか。「細密画だなんて……これが普通じゃないか、はっはっは……」「ほっほっほ……」……。ヘヘヘ……へっへっへ……。消えます。

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ホキ美術館のこと

前々回(8/20)のこのブログに、スーパーリアリズム絵画のご紹介と並んで、それを専門に展示しているホキ美術館についても触れました。

で、昨日の授業で分かったことですが、あるクラス、総勢10人近い生徒さんが、先週大挙してその観覧を挙行したそうで……いえ、私のブログとはまったく無関係に、「え? 先生、ブログに書いたんですか? いつ?」という調子です。「いえ~、だって私たち、それより前から計画して、調べて……」。だから、本当に偶然の一致だったようです。

ボクはあんなことを書きましたが、そのホキ美術館には行っていません。昨日の授業はおかげで,その見学の報告と相互確認?で最初から最後まで持ち切り……。途中、こんなんでいいのか、など心に疑問も沸き悩みも……ウソです……が、なにしろこっちは知らないことばかり。気がつけばボクが質問し、生徒さんたちが興奮気味に答えたり教えてくれたりという状況でした。

で、決心しました。ボクも行こう……近々ッ! いえ、いつかは行こうか、などと考えてはいたのですが、何ぶん千葉も向こう側に近い辺り、ボクの行動範囲としては最遠の地です。しかしそんなことは言っていられない状況になり始めているのです。終り。

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